オリジナルTシャツ、ポロシャツ、ジャンパー、トレーナー、パーカー制作時の原稿の解像度についての注記(特にデジタルデータの場合の)

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オリジナルTシャツ、ポロシャツ、ジャンパー制作時の原稿をデジタルデータ(通常はjpegまたはgif形式)で頂く場合のお断わりとして「オリジナル制作の手順」「製版代金および入稿の仕方」「よくある質問(FAQ)」の各ページに " 実効解像度400dpi相当以上のもの" でお願いする旨書いておりますが、普段から画像データを扱い慣れているプロのデザイナーさん等を除けばピンと来ない場合が多いと思われますので、具体例を示しながら説明します。

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まず三つの画像をご覧下さい。

見た目上同じサイズ表示になっていると思いますが実はこの三つは以下のように違う解像度になっています(それぞれの「原寸サイズで見る」をクリックして確認してみて下さい)。 強制的に縮小表示させている分むしろ高解像度の画像の方が(見た目上)汚く表示されているかも知れませんが。
  • 図1:実質解像度72dpi --- ウェブでの標準解像度とされ、一般に出回っている多くの画像加工アプリケーションで特に何も設定せず画像を作れば、この解像度になります。
  • 図2:実質解像度200dpi
  • 図3:実質解像度800dpi
ウェブ閲覧等モニターで見ている分には図1の解像度72dpiで充分です。 人間の眼(と云うより眼から受け取った視覚信号を映像情報として認識できるかたちに整える脳内のフォーマット・メカニズム)というのは実に上手くできていて、曖昧な部分、不明確な部分を、既知の情報を参照して埋め合わせる等して「それらしく見える」ように補正するシクミを持っています。 これが在るからこそ、物を見るたびにイチイチ意識を集中したりなどせずとも(つまり自然に)犬は犬に見え、雲は雲だと認識されるので、通常はありがたい機能なわけです。

ところがコンピュータ等の機械は、そういうわけにはいかない、、、つまり、解像度の低いものは低いままに、解像度の高い物は高いままに取り扱う、、、悪く言えば融通が利かないのです。

 次にそれぞれの部分を拡大したアップ画像を見て下さい。

解像度72dpiの拡大図 まず解像度72dpiです。

 ジャギー(縁のギザギザ)がかなりあるのが確認できると思います。
これを、このままTシャツ等にプリントすると、このギザギザがそのまま(むしろ強調されて)出てしまいます。 しかも、このいった画像では先述の「視覚の補整機能」を利用してそれらしく見えるよう、黒単色ではなく背景の白との中間調であるグレイでボカす処理(ディザと言います)を施してあり(これがあるから、よりそれらしく見えるのです)ますが、シルクスクリーン印刷では「黒はあくまで黒単色」ですので、このギザギザがそのままプリントされる事になります。 もし仮に、このディザの分も正確にプリントされるようするなら少なくとも「16色程度の多色刷り」という事になりますから、これはコスト的にバカ高くなり非現実的ですし、実際には各版の位置ズレの問題から物理的に無理があります。
 この解像度で原稿データを頂いた場合、これを下絵にしてトレースし直す(輪郭線を描き直すこと)必要があり、このギザギザを上手くトレースするのには、それなりの経験による勘とセンスが必要です。 トレースし直すので「要修正原稿」ということになります。

続いて解像度200dpiです。
ジャギーは72dpiに比べればかなりマシですが、やはりディザがはっきり確認できます。 これもこのままプリントするのは、まだ多少無理があり、トレースし直した方が得策です(絶対的にプリントに耐えない品質ではありませんが)。
解像度200dpi拡大図

最後は800dpiの高解像度です。
これは一目瞭然、曲線もスムースですしディザもハッキリとは視認できない細かさになっています。 より技術的に正確に言うなら、プリント用シルクスクリーンの解像度(早い話「網目の細かさ」)を上回っている解像度なので問題が無いという事です。 場合によってトレースし直すにしても、かなり容易です。 解像度800dpiの拡大図

最後に原稿をデジタルデータで作成する場合のポイントを書いておきます。
  1. ファイル作成時に「画像解像度」を300dpi以上の高解像度に設定して作成。 あくまで「ファイル作成時」です。 ファイル保存時に高解像度にした処で、それは72dpiの画像が拡大されるだけで画質は低いままです。この点を勘違い(と云うよりは知らない)している方がかなり多いように見受けますので特に注意を促しておきます。
  2. 保存時の解像度の設定に注意! せっかく高解像度で作成しても保存時に低解像度になっていたら元の木阿弥である事は当たり前ですよね。
  3. 高解像度に設定する方法が分からない、または高解像度に上手くなってくれない等の場合、文字の使ったデザインの場合でしたら「フォントサイズ:300ポイント」とかのバカでかい(通常感覚ではクレイジーな)サイズ、または標準的なモニター上での100%表示にて画面サイズの4倍くらい以上で作成すれば実質の解像度が上がったのと同等ですから、このやり方をお薦めしております。
  4. どうしても無理、または、よく分からないという場合は、プロに任せる。
    或程度以上に手間および技術が要求される場合は修正手数料を頂いておりますが、無料で修正、補整をさせて頂いているケースが多いのも事実です。 また、実際の修正はお客様で行なって頂け、当社はアドバイスを差し上げるのみで済む場合は、特には技術料等頂いておりませんので、ご相談はお気軽にお寄せ下さい。